~やっぱり浮気をしてたのね?~vol.2
「いつが怪しいですか❓」
…何て不毛な質問。
だって、彼女は夫が浮気していたらラッキー的な感覚で、それらしい疑惑は何もないと、たった今言っていたばかりなのだから。
「とりあえず…」彼女が言いました。
「平日の勤務後。家に帰るまで調査をお願いします。毎日帰りが遅いので、何かあるんじゃないかと。」
(疑惑ぢゃん‼️)
だって、そうでしょ。何もないとは言っていたけど、ほら、帰りが毎日遅いって。
(あるある…いや、あり得る。)と僕は自分の都合の良いように考えたけど、帰りが毎日遅いっていうだけで浮気を疑われていたら、世の中の男性陣は皆んな浮気大魔王になってしまう。?
「なるほど。」
僕は、再びこのセリフを吐いたけど?少し顔を赤くし、咳払いをして言いました。(笑)
「因みに、土日はどうなんですか❓」
「土日はないです。だいたい土日は家にいますし、私もいますので。子供がまだ小さいし。」
…なるほど。…と言ってしまいそうなのを必死に押さえ、
「わかりました。では、明日からでも始めてみましょう。」
と契約書にご署名頂き、翌日から彼女の指示通り、夕方の5時から彼の勤務先…&彼女の勤務先から張り込む事になりました。
彼/彼女の勤務先は、銀座の一等地にいくつもビルがあって、彼/彼女の勤務するビルは、新橋に近いところにありました。
夜になると、クラブや飲み屋が連立する場所ですから、路上駐車がひどい。
余談ですが、銀座は夜になると、タクシーの数が半端じゃなく、一方通行も多いですから、一歩間違えるとタクシーの列に阻まれ、身動きできなくなります。
そんな中、張込みをして21時ころ、彼が勤務先ビルから、同僚らと一緒に出てきました。
彼らは新橋のガード下にある居酒屋に入って行きます。
店内に入るまでは女性の姿をはありませんでしたが、店内で合流しているという事も考えられます。
彼の会社のような大会社になると、勤務先の同じ部署の女性という事も十分に考えられますし、
依頼者である奥さんは彼とは部署が違いますから、その可能性もあると言っていました。
それに、
「うちの会社って、そういうの多いんですよね(笑)」
と彼女は言っていましたから。
(7/27頃 掲載につづく)