こんな依頼がありました。Part❻-1

~哀しい…浮気調査~

よく、『浮気調査は男性と女性はどっちが多いの❓』

って聞かれる事があります。

“どっちが❓”というのは、依頼者の方か対象者の方か❓っていうのを明確にしないと意味不明になりますので、ここでは“依頼者”という事で進めます。

…とはいうものの、どっちが多いかっていうのは、探偵事務所によって違うと思いますので、どっちが多いか少ないかというより、どっちが“哀しいか…”?というお話をします。

僕は、女性の情念による浮気調査で、とても“哀しいなぁ…”と思った事がいくつかあります。

彼女は、何故そこまで…という…

確か…探偵業法の施行は、まだまだ後の事で、今から…そう…10年以上位前に遡ります。

探偵業界、まだ若干、無法野放し時代(笑)

ある日、うちの会社のホームページを見たと言って、若い女性から相談が入りました。

確か夏の暑い日で、渋谷の喫茶店で会ったと記憶しています。

30才前後くらいの女性で、すらりと背が高く細身で、とても綺麗な女性でした。

正直、(こんな綺麗な女性を奥さんにもらって、浮気する男がいるんだな…)と思ったものです。

お金はあまりないというので、とりあえず1日、2日やってみましょうという事で契約をし、調査を実施しました。

結果は、即 “ 黒 ”。

普通なら、これで調査終了です。

よく、『浮気の証拠は三回は押さえないとダメ。』などという探偵社がいると聞きますが、それは嘘です。

一度でも、不貞行為は成立しますし、不貞相手にも、配偶者としての権利を侵害したとする行為は、一度でもアウトです。

こういった事は、探偵社が言ってはダメで、弁護士さんに委ねるべきですね。

話が逸れました(笑)

普通なら、この時点で調査終了とたるのですが…

この案件はそうはなりませんでした。

ある日、新宿の京王プラザホテルに呼ばれて、コーヒーラウンジで彼女と会いました。

ただ、今回は彼女だけではなく、彼女のご両親も一緒でした。

福島から、わざわざ出て来られたとの事で、

「話はだいたい聞いております。費用は私が用意しますので、娘を宜しくお願いします。」

と僕のような若造に深々と頭を下げるのです。」(当時の僕は34歳くらい)

浮気の証拠はしっかり押さえているのに、何故まだお金をかけてまで調査を継続するのだろう?

この時は、不思議でなりませんでした。

( 7/6頃掲載予定 につづく)

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