こんな依頼がありました。Part❼-1

こんな依頼がありました。Part❼-1

~やっぱり浮気してたのね?~

タイトルの“?”…今回のお話の、ちょっと変わったポイントです(笑)

Part❻の~哀しい浮気調査~では、切ない感じでしたが、まぁ…依頼者も人ですから、いろんな思惑があるもんです。

これは、ある年の12月。まもなくクリスマスで賑わう季節で、始まりの舞台は銀座でした。

当時、うちの事務所は銀座五丁目にありました。

…ありました…とは言っても、屋号を東京ベイ調査事務所と改め、とても銀座に事務所を構える余裕などなかったので、知り合いの税理士事務所を間借りしていました。

なので当然、なかなか面談は事務所でできません。

依頼者からお電話を頂き、歌舞伎座の角にある、カフェ&バー『プロント』で、昼くらいにお会いしました。

「夫の浮気調査をお願いします。」

年齢は30才くらい。当時の僕が34才くらいでしたから年下です。

けど、年収は700万くらい…

彼女は銀座にある大会社の社員で、旦那も同じ会社。

「なるほど。」僕は言いました。

…なるほど…と言っておけば、探偵らしく聞こえるだろうか(笑)

「浮気をしてるという、疑惑を感じる何かがあるんですね❓」

「いいえ。」

普通…というか、今の時代、旦那の携帯メールを見てしまったとか、帰りが急に遅くなってきたとか、やたら出張が多くなったとか、そういう事があって、“浮気疑惑”なるものが浮上するものだが、

それが、“ない。”と言う。

正直、(う…~ん…?)というのが、最初の僕の印象でした。

「DVがあって…」彼女は言う。

「暴力が度々あって、それで我慢の限界で離婚したいのだけど、浮気があってくれたら尚更良いかなぁと思って。」

そう…彼女は、夫の浮気を望んでいるのです。

女性…おそるべし…?

( 7/20頃 掲載予定 につづく)

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